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本の感想や観戦してきたレースの思い出話

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読書「小暮写眞館」

小暮写眞館 (100周年書き下ろし)小暮写眞館 (100周年書き下ろし)
(2010/05/14)
宮部 みゆき

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お友達が貸してくれたので、意外と早く読むことができました。
久しぶりの現代もの。
新聞の書評には「大きな事件は起こらない」と書かれていたと記憶していますが、どうしてどうして、毎回いろいろ起こります。

主人公は小学生の弟を持つ高校生の男の子。その昔、一番下の女の子風子ちゃんを病気で亡くしていて、それは主人公一家花菱家に影を落としています。
そんな一家が昔街の写真館だったところに引っ越してきたところから物語は始まります。
カウンターがあって、ディスプレィ用の張り出し窓のある家で、昔の写真館の看板がそのままなので写真館を継いだと一部の人には思われているよう。
この物件を紹介した不動産屋の社長とそこの女性社員がこんなに密接にかかわってくるとは思いもしませんでした。

最初の事件は高校生の女の子が持ってきた1枚の写真から始まるのです。
この写真館が現像した写真にへんなものが写っている。原因をつきとめろと言われて渡された写真が心霊写真!
渡された栄一は1人で写真の事を調べだすのです。

栄一は自分のことを平凡だと思っているようですが、どうしてどうして、粘り強い性格をしていると思います。

そして宮部ワールドに欠かせないのが小学生くらいの男の子。
この本に出てくるピカちゃんことひかる君がまたかわいらしい。
主人公の栄一の友人たちにもかわいがられていて、ほんとはちょっとうそ臭いくらい。
だって、高校生の男の子だったら、弟の面倒なんてみたくない時もあるのが普通でしょう。
でも、そうしないのは、亡くなった風子ちゃんのことがあるからなのよね。

栄一の同級生達も皆親しみのある仇名で呼ばれているのですぐに馴染みます。店子という苗字からテンコと呼ばれていたり、色黒だからコゲパンと呼ばれていたり。

そういう優しさのあふれた世界から「心霊写真」の謎を解くのに新興宗教にまで出かけていく勇気はなかなかのもの。
そして、そこから写真が外に出たとわかったのに、返さない英一の機転には驚きました。
「写真がそこから出たがっていた」と思う場面から写っていた女性を突き止める場面まで、そうくるか!と思いながら読みました。

心霊写真から小暮写眞館には小暮さんの幽霊がでるという噂にうつるのも自然で、そこから花菱家の問題へと話が展開されていくのも見事としていいようがありません。

一番不思議なのは不動産屋の女性社員とのやりとり。
不思議に思えたのは、高校生がこういう女性と話す機会というものが少ないのでは?と思うからなのでしょう。
この女性は英一のまわりにはいないタイプで、それだけに英一も苦手としているようなのに気になるのは彼女に影があるからなのでしょうね。

ある意味この話は英一と花菱家の風子ちゃんが亡くなった時から止っていた時間を解き放つ話でもあると思います。

とても分厚い本ですが、読んでなぜかほっとする本でもありました。

それはやはり宮部ワールドが下町の風景を取り込んでいて懐かしく感じるからかもしれませんね。


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